病7-2_WEB立ち読み
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●血栓性:thrombotic ●塞栓性:embolic ●血行力学性:hemodynamic ●意識障害:consciousness disturbance ●MRI拡散強調像:MRI diffusion-weighted image ●高信号域:high intensity area ●遺伝子組換え組織プラスミノゲンアクチベーター(rt-PA):recombinant tissue-type plasminogen activator ●頸動脈内膜剝離術(CEA):carotid endarterectomy ●頸動脈ステント留置術(CAS):carotid artery stenting ●脳卒中専門病棟(SU):stroke unit ●脳卒中ケアユニット(SCU):stroke care unitAn Illustrated Reference Guide ❸CTで正常かearly CT sign(超急性期),❹MRI拡散強調像で高信号域(超急性期より),T1強調像で低信号域(慢性期), ●臨床病型による分類における「その他」の中には,感染症,膠原病などによる血管炎,intro.MINIMUM ESSENCE❶好発: 中高年で動脈硬化の危険因子(高血圧,糖尿病, または低吸収域(急性期〜慢性期)の梗塞巣,❺ときにCTA, MRAで脳動脈に高度の狭窄や閉塞を認める.a.血栓溶解療法(rt-PA or ウロキナーゼ)b.血管内治療(血栓回収療法による再開通) c.脳保護療法(エダラボン)d. 抗血小板療法(オザグレルナトリウム,アスピリンなど) or 抗凝固療法(アルガトロバン,ヘパリン)e.抗脳浮腫療法(高張グリセロール〔10%〕)2.慢性期の治療:再発予防と合併症・後遺症の軽減を目的とする.a.危険因子の管理(降圧薬,スタチンなど)b. 抗血小板療法(クロピドグレル,シロスタゾール,アスピリン) or 抗凝固療法(DOAC,ワルファリン)c.外科的治療(CEA, CAS,バイパス術)※後遺症や合併症を防ぐため,早期からリハビリテーションが行われる.SU,SCU 74開頭外減圧療法 〔p.89〕脳梗塞重症例において,脳浮腫などにより頭蓋内圧亢進をきたし症状が増悪する場合に,緊急の処置として考慮される手術療法.頭蓋骨を広範囲に外し,減圧を図る.広範囲の中大脳動脈領域梗塞や小脳梗塞で適応となることがある.廃用症候群 〔p.153〕安静臥床によって引き起こされる,全身の様々な障害.筋萎縮,骨粗鬆症など運動器系障害にとどまらず,心機能,肺換気障害,抑うつなど多岐にわたる.急性期リハビリテーションの目標の1つに廃用症候群の予防がある.血液希釈療法脱水などにより血液の粘度が上がると,脳血流量が減少し脳梗塞の発症,悪化につながる.そのため,病変部の血流改善を目的として,低分子デキストランなど血漿増量薬を投与する.アテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞に対し行われることがある.〔p.91〕SUは医師,看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士などの専門職がチームとなって,脳卒中患者のケアを一貫して行う脳卒中専門病棟のことを指す.SUでの治療により,死亡率の低下や在院期間の短縮,ADL改善などを図ることができる.SCUは,主に脳卒中急性期の状態の不安定な患者を対象とした集中治療室を意味することが多い. Ⅰ63❷片麻痺,感覚障害,構音障害,失語・失認などの皮質症状や意識障害がみられる.T2強調像やFLAIR像で高信号域(急性期〜慢性期)の梗塞巣,➡脳梗塞を考える.治療⒈急性期の治療:全身管理・合併症対策とともに,梗塞巣に対する治療を行う.脂質異常症,喫煙,大量飲酒)を有する人 or 心疾患(非弁膜症性心房細動など)を有する人 or 高齢者で高血圧を有する人 脳梗塞とは,脳動脈の狭窄や閉塞により灌流域の虚血が起こり,脳組織が壊死に陥る疾患である.障害部位により様々な局所神経症状をきたす.脳血管疾患死亡数の半数以上を占め,高齢化に伴い罹患数の増加が予想されている.また寝たきりの原因疾患の第1位であり,発症予防とともに,早期リハビリテーションによるADL向上,社会復帰が重要である.アテローム血栓性脳梗塞 (約33%)臨床病型による分類心原性脳塞栓症 ラクナ梗塞 その他動脈解離〔p.109〕,血液疾患,原因不明のものなどが含まれる.cerebral infarction 〈アテローム血栓性脳梗塞〉〈心原性脳塞栓症〉〈ラクナ梗塞〉〈適応時間,禁忌症例に注意〉(約28%)(約31%)血栓性発症機序による分類塞栓性血行力学性田中 耕太郎監修脳梗塞

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