病8-3版_web立ち読み用

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●前立腺肥大症（BPH）：benign prostatic hyperplasia　●残尿量（RU）：residual urine volume　●α1受容体拮抗薬／α1受容体遮断薬：alpha-1 adrenergic 〔receptor〕 antagonist　●ホスホジエステラーゼ5阻害薬（PDE5i）：phosphodiesterase 5 inhibitor　●5α還元酵素阻害薬：5α-reductase inhibitor　●一酸化窒素（NO）：nitric oxide　●サイクリックグアノシン3'-5'一リン酸（cGMP）：cyclic guanosine 3',5'-monophosphate　●テストステロン（TST）：testosterone　●ジヒドロテストステロン（DHT）：dihydrotestosteroneAn Illustrated Reference Guide（mＬ/秒）30●超音波検査は前立腺の形や大きさを評価でき，前立腺癌との鑑別にも有用な場合がある．●前立腺癌との鑑別や重量の測定には経直腸的超音波検査（TRUS）が優れている．●残尿量の測定や腎臓の異常所見の有無をみるには経腹的超音波検査が行われる．●BPHの治療の基本は薬物療法であり，第一選択はα1受容体拮抗薬とPDE5阻害薬で，●5α還元酵素阻害薬は，即効性に乏しいが前立腺肥大が明確な（30mL以上）場合に有尿流率●排尿量が150mL以上にもかかわらず，最大尿流率（Qmax）≦10mL/秒であれば，下部尿路閉塞を疑う．●前立腺移行領域が腫大し，膀胱内●移行領域の腫大を認め，辺縁領域は圧排され非薄化し，内部は不均一である．●前立腺移行領域（　）の腫大を認めず，α1受容体拮抗薬5α還元酵素5α還元酵素阻害薬DHTへの変換を抑制●テストステロン（TST）からジヒドロテストステロン（DHT）への変換を抑制することにより，前立腺の細胞増殖を抑制して前立腺を縮小させる．●ノルアドレナリンのα1受容体への結合を阻害し，平滑筋を弛緩させる．●尿道の知覚神経の異常な興奮〔p.310〕を軽減することで脊髄反射による排尿筋収縮を抑制し，蓄尿機能障害（過活動膀胱）も改善する．0交副α1拮3122010BPHPDE5阻害薬NO-cGMP系〔p.310〕PDE5阻害薬cGMPcGMPPDE5PDE5cGMPの分解を阻害●PDE5によるcGMPの分解を阻害してNO-cGMP系の作用を増強し，平滑筋を弛緩させる．BPHBPHの排尿時間cGMPcGMPcGMPTST正常のQmax経腹的超音波像への突出（→）を認める．5α還元酵素阻害薬前立腺の縮小 排尿機能障害の程度を調べる 尿流測定●前立腺肥大症（BPH）では，尿流測定で遷せんえんせい延性排尿〔p.46〕や苒ぜんえんせい延性排尿〔p.46〕が確認できる．●尿流測定の後，下腹部超音波検査で 前立腺の形・大きさを評価 超音波像 治療の基本 薬物療法膀胱の残尿量を測定する．経直腸的超音波像前立腺全体（　）の変形もない．作用機序α1受容体拮抗薬（α1受容体遮断薬）交感神経膀胱ノルアドレナリンノルアドレナリンの結合を阻害遷延性排尿尿勢低下Qmax低下尿線途絶正常前立腺や膀胱頸部の平滑筋を弛緩させて下部尿路閉塞を改善する．効性が高く，単独療法やα1受容体拮抗薬との併用療法として用いられる．副交感神経平滑筋の弛緩BPHのQmax（秒）BPHDHTDHTTSTDHTDHT膀胱正常正常の排尿時間苒延性排尿精巣平滑筋の弛緩