病7-2_WEB立ち読み
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●放射線感受性:radiosensitivity ●テモゾロミド:temozolomide ●カルムスチン:carmustine ●ベバシズマブ:bevacizumab●MRI T1強調像で境界不明瞭な等〜低信号,T2強調像で内部不均一な高〜混●内部は壊死や囊胞変性を認めることが多く,腫瘍周囲には広範な浮腫を伴う.●造影MRI T1強調像でリング状増強効果がみられる〔p.411〕.(midline shift)●辺縁部が不規則な厚さのリング状に増強される病変(→)が認められる(ring enhancement).●右半球に病変(→)が認められる.内部は壊死を反映して高信号となる.周囲に広範な浮腫(→)を伴っており,高信号域として描出される.●細胞密度が高く,異型性の強い腫●増殖能を反映して,細胞密度が高く,微小血管増生,核の偽柵状配列を認めることが特徴である.●増殖能の高さを反映して,核分裂膠芽腫腫瘍(グリオブラストーマ)●可能な限り全摘を目指す.●放射線感受性は高くないが,術後も腫瘍が残存する可能性が高いため,浮腫領域の周辺を含めた拡大局所照射と,腫瘍周囲までの局所照射を加える〔p.501〕.●テモゾロミド〔p.502〕,カルムスチン〔p.502〕,ベバシズ●壊死(ネクローシス)の部分を腫瘍細胞が囲み,核が柵状に配列している(偽柵状配列,pseudopalisading).●血管内皮細胞,平滑筋細胞の増殖による微小血管増生を認める.顕著な場合は腎糸球体様の構造〔病⑧p.40〕となる.●予後は極めて悪く,平均生存期間は1〜2年程度.5年生存率:約10%507An Illustrated Reference Guide 造影でのリング状増強が特徴的 MRI像 増殖能が高い腫瘍 病理所見●膠芽腫は増殖能が高く,極めて悪性度の高い 全脳腫瘍のうち最も予後不良 治療と予後●手術で全摘を目指し,術後放射線療法と薬物療法を追加する.腫瘍である.微小血管増生(HE染色)合信号を呈する.浮腫腫瘍核分裂像(HE染色)核の偽柵状配列(HE染色)糸球体様の微小血管赤血球手術放射線療法治療薬物療法予後正中偏位マブ〔p.502〕を用いる.シュードパリセイディングT2強調像(水平断)造影T1強調像(水平断)瘍細胞を認める.像が多数みられる(→).腫瘍細胞の核壊死部分

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