病6-2版_立ち読み
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●関節リウマチ(RA):rheumatoid arthritis ●骨びらん:bone erosion ●パンヌス:pannus ●リウマトイド因子(RF):rheumatoid factor ●抗環状シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体):anti-cyclic citrullinated peptide antibody ●アメリカリウマチ学会(ACR):American College of Rheumatology ●ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)European League Against Rheumatism ●疾患修飾性抗リウマチ薬 (DMARD):disease-modifying antirheumatic drugAn Illustrated Reference Guide●腫脹・疼痛●破壊・変形●関節炎の進行により骨や軟骨の破壊が起こり,関節の破壊・●手指や足趾などの小関節の腫脹・疼痛や朝のこわばりによって初めて自覚されることが多く,病期が進むと大関節の炎症や関節外症状・全身症状も目立つようになる.68い状骨欠損のこと.RAに白血球(特に好中球)減少と脾腫を伴う疾患.50歳以上のRA長期罹患者にみられることがある.汎血球減少の形をとることが多く,Sシェーグレンjögren症候群の合併がみられる.〔p.68〕関節内に生じる虫食M06.8M06.9M05.1M05.3M05.9M06.0M06.3疼痛,朝のこわばり,変形. ❸皮下結節(リウマトイド結節),上強膜炎, ①免疫調節薬:ブシラミン,サラゾスルファピリジン,イグラチモド など②免疫抑制薬:メトトレキサート(MTX),タクロリムス,レフルノミド など慢性的に経過し,主に多発関節炎をきたす炎症性自己免疫疾患である.主病変は関節滑膜であるが,全身の結合組織にも病変をきたして関節外症状を生じうる.RA:rheumatoid arthritis〈男女比1:3〜4〉〈関節症状〉〈関節外症状〉〈全身症状〉〈炎症所見〉骨びらん パンヌス 〔p.69〕「布」を意味する言葉で,正常組織を被覆する異常組織を指す.RAでは増殖した炎症性滑膜のうち,骨・軟骨表面を覆ったり,侵食したりするものをいう.F■■■■■elty症候群 関節炎による腫脹・疼痛,破壊・変形が主症状 関節リウマチ(RA)とは●RAとは何らかの自己免疫的機序によって起こり,慢性的に経過する関節炎を主病変とする疾患である.変形に至る.監 修川人 豊関節症状intro.MINIMUM ESSENCE❶好発:40〜50歳代の女性 ❷左右対称性の手指・手・足趾・肘・膝関節の腫脹,全身倦怠感,微熱,体重減少. ❹X線像・MRI像・超音波検査で,骨びらんや多発性の滑膜炎がみられる.❺ リウマトイド因子(RF)(+),抗CCP抗体(+),貧血,CRP↑,赤沈↑,補体価→or↑,MMP-3↑などがみられる. ➡関節リウマチ(RA)を考える.※診断にはACR/EULARのRA分類基準(2010年)が用いられる.※関節液所見では外観の混濁,粘ねんちゅう稠度↓,白血球数↑などがみられる.治療基礎療法,薬物療法,手術療法,リハビリテーションが行われる.⒈基礎療法:十分な休養,安静,生活指導⒉ 薬物療法:疾患修飾性抗リウマチ薬(DディーマードMARD)を中心に早期から積極的に行う.a.従来型抗リウマチ薬(csDMARD)b.生物学的製剤(bDMARD):インフリキシマブ,エタネルセプト などc.分子標的型抗リウマチ薬(tsDMARD):トファシチニブ,バリシチニブd.非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)e.ステロイド f.ヒアルロン酸製剤(関節内投与)⒊手術療法:滑膜切除術,関節形成術,人工関節置換術,関節固定術 など⒋リハビリテーション:理学療法,作業療法,装具療法 など概念・疫学関節リウマチ(RA)

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