病6-2版_立ち読み
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●帯状疱疹:herpes zoster ●ファムシクロビル:famciclovir ●末梢性顔面神経麻痺:peripheral facial paralysis ●紅暈:red halo●水痘帯状疱疹ウイルス(VZV):varicella-zoster virus ●水痘:varicella ●三叉神経:trigeminal nerve●HIV感染者の無症候期にみられやすい疾患の一つでもある〔p.331〕.●発疹が全身性にみられる播種性(汎発性)帯状疱疹では,感染力が非常に強いため,●水痘の治癒後に知覚神経節に潜伏感染していた水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)が宿主の●高齢者に好発するが,HIV感染や疲労・ストレスなどが原因となる20歳代の発症も多い.●水痘同様,痂皮化するまでは感染力をもつ.●帯状疱疹後神経痛は,神経の不可逆的変性のために生じると考えられている.●50歳以上では,治癒後にも●神経の支配領域に一致した,紅暈を伴う小水疱の帯状集簇がみられ,しばしば激しい痛みを伴う.●発疹は片側性である.●加齢●HIV感染●疲労・ストレス●悪性腫瘍●ステロイド長期投与など ●加齢やHIV感染,疲労・ストレスなどによる免疫能低下により,知覚神経節に潜伏感染していたVZVの再活性化が生じる.296B02.2B02.9❸片側性に肋間神経や顔面神経,三叉神経の支配領域に沿う神経痛様疼痛が生じ,治療抗ヘルペスウイルス薬を中心とし,疼痛に対する治療薬を併用する.⒈抗ヘルペスウイルス薬片側性に,神経痛様疼痛,多数の紅こううん暈〔p.286〕を有する小水疱が帯状に生じるもので,水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の回帰発症による感染症である.小児期に水痘に罹患すると,その後,ウイルスが神経細胞に潜伏感染を続け,免疫能低下時に帯状疱疹として回帰発症する.患者の個室管理が必要となる.免疫能低下などにより再活性化して発症する.しゅうぞく簇がみられる.〈免疫能低下〉VZVファムシクロビル An Illustrated Reference Guide〔p.296〕帯状疱疹と単純ヘルペスに保険適用がある抗ウイルス薬.ペンシクロビルのプロドラッグである.集■■■■■簇 〔p.296〕細胞や発疹などが限局性に集まっている状態.herpes zoster 免疫能低下が原因 経過免疫能低下原因神経神経再活性化発症(回帰発症)神経支配領域に一致した発疹激しい痛み帯状疱疹後神経痛痛みが残ることがある.intro.MINIMUM ESSENCE❶好発:水痘の既往がある高齢者❷疲労やストレス,悪性腫瘍,HIV感染症,化学療法や放射線療法, ステロイド長期投与を契機として発症.次いで紅暈を伴う小水疱の帯状集➡帯状疱疹を考える.※帯状疱疹が顔面神経の膝神経節を侵し,顔面筋の神経麻痺,内耳障害,外耳道・耳介の発疹などをきたすものをRラムゼイamsay Hハントunt症候群という.(アシクロビル,バラシクロビル,ファムシクロビル,アメナメビル).⒉疼痛に対して,アセトアミノフェンやNSAIDs,ステロイドの内服,神経ブロック.⒊帯状疱疹後神経痛に対して,プレガバリンや三環系抗うつ薬.帯状疱疹

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