病みえ5-3
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●CML細胞内に存在するBCR::ABL1チロシンキナーゼには,基質が結合する部位と,ATPが結合する部位がある.P基質●Ph染色体は,成人の急性リンパ性白血病(ALL)〔p.156〕●BCR::ABL1チロシンキナーゼはATPのリン酸を基質に転移することで基質をリン酸化する.●9番染色体と22番染色体の相互転座により,9番染色体上の遺伝子(■■■)と22番染色体上の遺伝子(■■■)が融合して,異常な融合遺伝子(■■■■■■■■■)が生じる.●相互転座により,22番染色体は通常よりも短くなる.この短くなった22番染色体をPh染色体とよぶ.●22番染色体上の■■■■■■■■■からは腫瘍性増殖の原因となるBCR::ABL1チロシンキナーゼ〔次項〕が産生される.●リン酸化された基質は活性化し,造血幹細胞の増殖シグナルを促進,アポトーシス〔p.172W〕を抑制して腫瘍性増殖を引き起こす.9番染色体アポトーシス増殖シグナルAPPAPPPPPA●CMLでは,Ph染色体陰性でも微細な遺伝子領域の移動が生じているため,■■■■■■■■■は必ず陽性となる.●CMLにおいて増殖する血球は一見して正常に見えるが,Ph染色体をもつ異常造血幹細胞のクローンである.FISH法を行えば■■■■■■■■■の融合シグナルを視覚的に確認することができる.:■■■■  :■■■  :■■■■■■■■■●■■■■を赤色,■■■を緑色の蛍光色素で標識する.●■■■■■■■■■がある場合,赤色と緑色の光が混ざった黄色の融合シグナルが検出される.●フィラデルフィア(Ph)染色体:Philadelphia chromosome ●相互転座:reciprocal translocation ●染色体分析:chromosome analysis ●チロシンキナーゼ:tyrosine kinase ●リン酸化:phosphorylation ●基質:substrate ●蛍光■■■■■■■ハイブリダイゼーション(FISH)〔法〕:fl uorescence ■■■■■■■ hybridization ●蛍光色素:fl uorescent dye ●アポトーシス:apoptosisBCR::ABL1ATPBCR::ABL1BCR::ABL1BCR::ABL1ADPPh染色体(+)造血幹細胞FISH法正常相互転座〔t(9;22)〕転写・翻訳22番染色体Ph染色体BCR::ABL1チロシンキナーゼリン酸リン酸化Ph染色体の発生176An Illustrated Reference Guide+αもっとわかるPhCML活性化P融合シグナルPhPh CMLでみられる染色体異常 Ph染色体●慢性骨髄性白血病(CML)は,9番染色体と22番染色体の相互転座により生じるPフィラデルフィアhiladelphia(Ph)染色体が原因となって引き起こされる.染色体分析を行うと,CML患者の95%以上でPh染色体が認められる. 遺伝子異常を視覚化する FISH法でみるBCR::ABL1●FISH法〔p.32〕では,蛍光色素で標識した遺伝子特異的なプローブを直接核内で反応させることで,遺伝子異常を視覚化することができる.でも25〜40%の症例に認められる.■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 腫瘍性増殖の原因 BCR::ABL1チロシンキナーゼ●CMLでは,BCR::ABL1チロシンキナーゼ〔p.172W〕が造血幹細胞の増殖シグナルを促進することで腫瘍性増殖を起こす.

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