*残存組織が存在すると,サイログロブリン値による術後の経過観察が困難になる.またハイリスク症例では腫瘍の局所再発の危険性がある.甲状腺腫瘍●多くの甲状腺腫瘍ではヨウ素取りこみ能は低下するため,腫瘍部は cold spotとなる.●甲状腺腫瘍では,組織診断を正確に行い,遠隔転移状況を把握したうえで病態に合●放射線治療には放射性ヨウ素(131I)内用療法以外に放射線外照射がある.●分化癌は131I以外の放射線感受性が低いため,現時点では外照射の適応症例は限られる.●甲状腺乳頭癌全摘後,頸部リンパ節に多発転移した症例画像.18F-FDG集積を認める.●図は健側葉上1/3を残した●遠隔転移:distant metastasis ●FDG-PET:18F-fluorodeoxyglucose-positron emission tomography ●多発性内分泌腫瘍症(MEN):multiple endocrine neoplasia ●褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL):pheochromocytoma・paraganglioma ●サイログロブリン(Tg):thyroglobulin18F-FDG-PET●放射性ヨウ素(131I)内用療法は「アブレーション」「補助療法」「治療」目的で行われる.●甲状腺全摘術後でも,正常甲状腺組織(レ●甲状腺癌の病期診断や,腫瘤の進展範囲の●腫瘤の機能性の評価や,甲状腺全摘後の転移・再発の評価にはシンチグラフィ,FDG-PETを用いる.●ヨウ素取りこみ能が低下した腫瘍では,シ●術後再発例など分化度の低い組織では●手術(甲状腺摘出±●遠隔転移例には●放射線外照射療法●化学療法(分子標的薬)●手術●手術(甲状腺摘出±頸部リンパ節郭清)●放射線外照射療法●化学療法An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる甲状腺疾患287 甲状腺癌の画像所見 画像検査 それぞれの治療法を把握する 治療 残存組織や転移巣を破壊する 放射性ヨウ素内用療法った治療を選択する.ムナント)が残存することがある.この残存組織の破壊・除去をアブレーション*という.●構造的な残存腫瘍がある場合は治療として,ない場合でも微小病巣の残存が考えられる場合は補助療法として131I内用療法が行われる.●分化型甲状腺癌の遠隔転移に対しても131I内用療法が行われる.転移巣への集積があれば肺転移では寛解が,骨転移では予後改善が期待できるが,脳転移ではガンマナイフ療法〔p.239〕などを行う.評価などにはCT,MRI検査が有用である.ンチグラフィでの放射性ヨウ素やテクネシウムの取りこみ低下がみられる.FDG-PETで集積がみられる.治療法乳頭癌頸部リンパ節郭清)放射性ヨウ素内用療法を追加濾胞癌未分化癌髄様癌リンパ腫放射性ヨウ素カプセルの内用転移巣99mTc甲状腺シンチグラム治療上の注意点一般に増殖は遅く,根治術が可能な場合が多い.所属リンパ節へは転移しやすいが,遠隔転移は少ない.ハイリスクと評価された例では,甲状腺全摘術が推奨される.1cm以下の微小癌では経過観察も行われる.原発巣が小さい場合でも肺・骨へ血行性遠隔転移することがある.転移巣がヨウ素取りこみ能を示せば放射性ヨウ素大量投与による内照射が有効.増殖が非常に速く,根治的治療が不能なことが多い.周囲組織への浸潤が強く,外照射や化学療法(分子標的薬)を組み合わせて行うが効果は乏しい.家族性の場合は両葉に発生してくるため,甲状腺全摘術を行う.MEN2〔p.348〕の場合,先に褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)〔p.336〕を摘出し血行動態を安定させてから行う.外照射と化学療法の組み合わせが主流だが,中には外照射が極めて有効な例がある.甲状腺全摘術後放射性ヨウ素を取りこむ残存甲状腺細胞または癌細胞β線により破壊される甲状腺亜全摘術甲状腺亜全摘術.
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