病みえ15
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●CAP法:capsulated hydrophilic carrier polymer ●吸入ステロイド(ICS):inhaled corticosteroid ●呼気一酸化窒素 (FeNO):fraction of exhaled nitric oxide ●1秒量(FEV1):forced expiratory volume in one second ●1秒率(FEV1/FVC):forced expiratory volume % in one(fi rst) second(FEV1.0%) ●強制オシレーション法(FOT):forced oscillation technique免疫・アレルギー疾患●鼻炎・副鼻腔炎●呼吸器感染症(肺炎・気管支炎など)●気道の先天異常●気管支内異物●先天性心疾患●胃食道逆流症など●乳幼児の場合,呼吸困難を推測させる他覚所見(多呼吸,陥没呼吸など).気管支喘息(喘息)●特定のアレルゲンに対する特異的IgE抗体の有無を評価する.●Ⅰ型アレルギー体質かどうかを評価する.●好酸球性の気道炎症を評価する.●吸入ステロイド(ICS)への反応性予測や重症喘息のマーカーとしても●喘息では好酸球性の炎症によって一酸化窒素(NO)産生が亢進し,●好酸球性の気道炎症を評価する.●気管支拡張薬を吸入し,1秒量(FEV1)の改善量や改善率を計測する.●エルゴメーターやトレッドミルを用いた運動負荷を行い,前後の呼吸●気流制限の評価や閉塞性換気障害およびその重症度の評価を行う.●喘息では,1秒量(FEV1)や1秒率(FEV1%)の低下がみられる.●最大呼気流量(PEF)〔p.560〕の日内変動を測定することにより,気流●取り扱いが簡便であり,どこでも測定可能であるため,喘息の長期●安静換気中の患児に,マウスピースを通して機械的な空気振動を加え,生じる口腔内圧変化と気流量を計測し,気道抵抗を算出する.●スパイロメトリーよりも幼い年齢から測定できる利点がある.●その他,原因アレルゲン特定のために皮膚試験〔p.419〕を行うことがある.●乳幼児の場合,検査の実施が困難なことがあるため,主に臨床所見から診断される〔p.421〕.423An Illustrated Reference Guide 総合的に判断する 診断のながれ●喘息の診断では,反復する喘息症状,可逆的な気流制限,気道過敏性亢進を確認し,喘息以外の疾患を除外する.●小児では,呼吸機能検査が困難なことも多いため,問診や身体所見,検査所見などを参考として,総合的に判断する. 気道炎症,過敏性,呼吸機能を評価 主な検査●喘息の診断と治療経過のモニタリングには,Th2マーカー検査,気道過敏性検査,呼吸機能検査が有用である.●Th2マーカー検査とは,2型炎症反応〔p.422〕のマーカーを調べ,アレルギー状態や気道炎症の程度を評価する検査を指す.病歴・問診●発作性の呼吸困難,喘鳴,咳嗽が反復してみられる.●運動や呼吸器感染症,アレルゲンの吸入,気候の変動などにより症状が誘発.●他のアレルギー疾患の既往歴や家族歴.検査特異的IgE測定(CAP法〔p.420W〕など)血清総IgE測定末梢血好酸球数呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定〔病④p.161〕喀痰中好酸球比率気道可逆性試験気道過敏性検査運動負荷試験スパイロメトリー〔p.560〕ピークフローメータ呼吸機能検査強制オシレーション法(FOT)ウィーズ診断時(初診時)の検査●スパイロメトリー●気道可逆性試験●血液検査(血清総IgE値,特異的IgE抗体価,好酸球数)など検査の概要・特徴ヒューヒューピーピーTh2マーカー検査喘息を疑う臨床所見身体所見●呼気時,または呼気時・吸気時ともに喘鳴を聴取(笛音〔wheezes〕).参考になる.呼気中のNO濃度(FeNO)が上昇する.機能の最大低下率を計算する.制限の可逆性の証明や重症度の評価を行う.管理において有用である.喘息の診断総合的に判断鑑別疾患診断・検査

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