病みえ15
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●1型糖尿病:type 1 diabetes mellitus ●高血糖:hyperglycemia ●インスリン分泌能:insulin secretory ability ●糖化ヘモグロビン(HbA1c):hemoglobin A1c ●Cペプチド:C-peptide ●グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体:glutamic acid decarboxylase antibody ●インスリン自己抗体(IAA):insulin autoantibody ●ヒト白血球抗原(HLA):human leukocyte antigen ●細胞傷害性T細胞(CTL):cytotoxic T lymphocyte ●膵島関連自己抗体:islet-associated autoantibodyCペプチド(CPR) ●1型糖尿病の多くは,遺伝因子に加え,ウイルス感染などの環境因子が引き金となって自己免疫異常が起こり,膵β細胞が破壊されることで発症すると考えられている.●1型糖尿病の進行の速さは様々で,進行の様式により,劇症1型,急性発症1型,●口渇●多飲●多尿●体重減少1型糖尿病の発症●多くの場合,最終的にイン●ウイルス感染などが引き金となって自己免疫が誘導され,膵β細胞の破壊が始まる.●特定のHLA型などの遺伝因子をもつ人は膵β細胞に対する自己免疫が惹起されやすい.膵β細胞の数1型糖尿病1型糖尿病の発症1型糖尿病324〔p. 324〕インスリンの前駆体であるプロインスリンから産生される物質であり,内因性インスリン分泌能を評価する指標となる.インスリンと異なり生体内ですぐには代謝されず,一定時間残存するため測定に適している.〔p.324〕膵島細胞成分に対する自己抗体.陽性の場合,膵β細胞への自己免疫反応の証明となる.グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体が陽性となることが多い.E10.0〜 E10.9❸血糖↑,HbA1c↑,尿糖(+),尿中・血中Cペプチド(CPR)↓, 尿中ケトン体(+),血中ケトン体↑, ❹GAD抗体,IA-2抗体,膵島細胞抗体,インスリン自己抗体などの膵β細胞の破壊により,インスリン分泌が急速・不可逆的に低下し高血糖となる疾患.多くの場合,インスリン分泌能は最終的には廃絶する.自己抗体が検出される自己免疫性と,自己抗体が証明できない特発性に分類されるが,小児1型糖尿病は大多数が自己免疫性である.緩徐進行1型に分類される〔病③p.20〕.環境因子ウイルス感染などによる免疫異常免疫異常(膵島関連自己抗体の出現)前糖尿病状態〈インスリン欠乏による症状〉〈糖尿病ケトアシドーシス〉〈インスリン依存性〉〈ケトアシドーシス〉インスリンが出せない…intro.MINIMUM ESSENCE❶好発:小児~思春期(6歳頃と12歳頃にピーク)❷口渇,多飲,多尿,体重減少, ときに昏睡で突然発症する. 膵島関連自己抗体(+)(陰性の場合もある)➡1型糖尿病を考える.治療インスリン療法が不可欠.小児では厳格な食事・運動の制限は必要ない.膵島関連自己抗体 type 1 diabetes mellitus 不可逆的な膵β細胞の破壊 成因と病態襲われやすい体質なんだよね…特定の HLAドキドキよぉ!え?お前も敵だ!遺伝因子自己免疫異常の進行と膵島炎味方なのに〜●細胞傷害性T細胞による膵β細胞の破壊(膵島炎)が進行する.インスリン分泌能低下不可逆的に進行インスリン依存状態スリンの完全枯渇をきたす.インスリンの枯渇

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