病14-1版_1刷
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●気管支喘息:bronchial asthma ●アレルギー性鼻炎:allergic rhinitis ●アレルギー性結膜炎:allergic conjunctivitis ●形質細胞:plasma cell ●抗原:antigen ●天然保湿因子(NMF): natural moisturizing factor ●樹状細胞:dendritic cell ●TSLP:thymic stromal lymphopoietin ●TARC:thymus and activation-regulated chemokine ●マクロファージ由来ケモカイン(MDC):macrophage derived chemokine ●Th2細胞:type 2 helper T cell ●マスト細胞:mast cell ●インターロイキン(IL):interleukinAn Illustrated Reference Guide●アトピー性皮膚炎では,水分保持(保湿)に関わるセラミド〔p.4〕の減少や,フィラグリン〔p.4〕の遺伝子異常が報告されている.●アトピー性皮膚炎では,アトピー素因,皮膚バリア機能の低下を背景に,アレルギー性および●炎症と瘙痒による掻破行為は,皮膚バリア機能の低下をさらに助長し,難治性の病態を形成する.●図には示していないが,樹状細胞により活性化されたTh22細胞が産生するIL-22は表皮肥厚をきたす.●慢性期には,Th1細胞による細胞性免疫が関わるとも考えられている.湿疹・皮膚炎アトピー性皮膚炎●セラミドの減少●フィラグリンの異常●皮膚の乾燥(ドライスキン)●被刺激性亢進表皮真皮●血中IgEが増加しやすいため,アレルギー反応が起こりやすくなる.悪循環T細胞81IgEを産生しやすい素因など●遺伝子型 Th2細胞優位の免疫反応Th2細胞IgETSLP〔p.79〕〔p.79〕TARC〔p.79〕,〔p.79〕MDCなどIL-5IL-4,IL-13IL-31 アレルギー体質 アトピー素因●アトピー素因は,アレルギー疾患(特にⅠ型)を 悪循環を形成する 炎症の機序発症しやすい体質のことである.家族歴または既往歴●気管支喘息●アレルギー性鼻炎●アレルギー性結膜炎●アトピー性皮膚炎いずれかをもつアトピー素因あり血中IgEが多い非アレルギー性の機序で炎症が起こる.非アレルギー性引っ掻きなど表皮角化細胞樹状細胞刺激分化 抗原が入りやすくなる 皮膚バリア機能の低下●皮膚のバリア機能が低下すると,被刺激性は亢進し,抗原や微生物が侵入しやすい状態となる.正常皮膚抗原アトピー性皮膚炎水分水分セラミドやフィラグリンの発現低下ケミカルメディエーターマスト細胞組織に好酸球浸潤 を引き起こす.IgEの過剰産生を 誘導する.かゆみ閾値を 低下させる.形質細胞アレルギー性抗原微生物抗原や微生物の侵入を防いでいる.●細胞間脂質のセラミドや,フィラグリンからつくられる天然保湿因子により水分が保持される.抗原や微生物が侵入しやすく,炎症を起こしやすい.皮膚のバリア機能異常炎症反応掻破瘙痒カサカサかゆい

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