病14-1版_1刷
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●米国褥瘡諮問委員会(NPUAP):National Pressure Ulcer Advisory Panel ●深部損傷褥瘡(DTI):deep tissue injury ●骨突出:bony prominence ●熱感:heat ●浮腫:edema ●硬結:induration ●疼痛:pain ●欠損:defi cit ●水疱:blister/bulla ●スラフ:slough ●潰瘍:ulcer ●ポケット:undermining/tunneling ●瘻孔:fi stula ●エスカー:eschar ●圧力:compressive stress ●せん断力:shear stressAn Illustrated Reference Guide●褥瘡の深達度分類(DESIGN-RⓇの深さ“D”)で一般的に使用されるものとしてNPUAP分類がある.●この分類では,損傷の程度,深さからステージⅠ〜Ⅳに分類する他,初期段階では深達度を判定することが難しい“DTI疑い”と,壊死組織により深達度が判定できない“判定不能”のカテゴリーが設けられている.●消退しない発赤(d1):●部分欠損または水疱(d2):●全層組織欠損(D3):●全層組織欠損(D4,D5):●深さ不明の全層組織欠損(U):●圧力やせん断力によって生じる皮下軟部組織の損傷に起因する,限局性の紫または栗色の皮膚変色,または血疱である.●DTIとは,一見正常な皮膚や軽度発赤のように見えても,実際には深部組織が損傷している状態である〔p.382〕.380写真提供:安部 正敏 褥瘡の深さを分類 NPUAP分類DTI疑いステージ解説(DESIGN-RⓇの深さとの対応)通常骨突出部位に限局する,消退しない発赤を伴うが皮膚の欠損はない.皮膚の変色,熱感,浮腫,硬結または疼痛が認められる場合もある.ステージⅠスラフ(やわらかく黄色調の壊死組織)を伴わない,創底が赤色調の真皮までの皮膚欠損,潰瘍である.血清で満たされた水疱もこのステージに分類する.ステージⅡ皮下脂肪が露出していることが確認できるが,骨,腱,筋肉は露出していない.スラフが存在することがあるが,組織欠損の深達度がわからなくなるほどではない.ポケットや瘻孔が存在することがある.ステージⅢ骨,腱,筋肉の露出を伴う全層組織欠損である.スラフやエスカー(硬く黒色調の壊死組織)が創底に存在することがある.ポケットや瘻孔を伴うことが多い. ステージⅣ創底がスラフやエスカーで覆われていて,実際の深さが分からなくなっている全層組織欠損である.判定不能模式図所見例

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