病13-1版_web立ち読み_201201
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●中頭蓋窩:middle cranial fossa ●外耳道:external auditory canal/external auditory meatus/external〔ear〕canal/external acoustic meatus ●鼓室:tympanic cavity/tympanum ●内耳:inner ear ●内耳道:internal auditory canal/internal auditory meatus ●耳出血:otorrhagia ●髄液耳漏:cerebrospinal fl uid otorrhea ●めまい:vertigo ●感音難聴:sensorineural hearing loss ●伝音難聴:conductive hearing loss ●気脳症:pneumocephalusAn Illustrated Reference Guide●錐体上縁に平行な●縦骨折と横骨折の特徴と症状の違いを次に示す.●外耳道〜鼓室●内耳,内耳道●側頭頭頂部,耳介後部〜後頭部に外力が加わったときに生じやすい.●錐体上縁を横断する骨折.●後頭部,乳様突起部に外力が加わったときに生じやすい.後側頭骨錐体部*縦骨折と横骨折が併存する混合型も存在する.●近年は骨折線が内耳骨包に及ぶかどうかで分類する場合もある(顔面神経麻痺,感音難聴,髄液耳漏などの発生頻度前??342temporal bone fracture70〜90%10〜30%監修近江 永豪頻度損傷部位伝音難聴主な症状耳出血髄液耳漏前庭性めまい感音難聴顔面神経麻痺切迫するD 〔p.342〕「D」とは,救急診療における外傷初期診療において,中枢神経障害を示唆する重要評価項目の一つである(Dysfunction of Central Nervous System).「切迫するD」とは,高度意識障害,急激に悪化する意識障害,脳ヘルニア徴候を伴う意識障害のいずれかを認めることを指す.S02.1➡側頭骨骨折を考える.治療⒈呼吸・循環の安定後,「切迫するD」が存在する場合: 頭蓋内病変に対する側頭骨骨折は,交通外傷,転倒などが原因となって側頭骨に生じる骨折である.骨折線の方向により,縦骨折と横骨折に大別される.特徴骨折.治療を行う.〈髄膜損傷・頭蓋内病変〉〈耳の機能障害〉〈顔面神経麻痺〉Battle徴候〔p.343〕 縦骨折と横骨折 分類●側頭骨骨折は,中頭蓋窩と後頭蓋窩の境目である錐体上縁に対する骨折線の方向の違いにより,縦骨折と横骨折に大別される.縦骨折*横骨折*が異なる).intro.MINIMUM ESSENCE❶原因:交通外傷,転倒などによる側頭部の打撲❷外耳〜中耳の出血,Bバトルattle徴候(耳介後部の皮下出血),髄液耳漏,気脳症,急性硬膜外血腫, 伝音難聴,感音難聴,めまい, 表情筋運動障害,味覚障害などがみられる. ❸頭部CTで,側頭骨の骨折線や,気脳症による低吸収域などを認める.⒉「切迫するD」が存在しない場合:各症状に対する治療を行う.⒊感染予防のため,抗菌薬投与.側頭骨骨折

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