病みえ12-1版_1刷_立ち読み
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●網膜剝離(RD):retinal detachment ●裂孔原性網膜剝離:rhegmatogenous retinal detachment ●〔視神経〕乳頭:optic disc ●黄斑:macula ●網膜裂孔:retinal tear ●散瞳薬:mydriatics ●格子状変性:lattice degeneration ●鋸状縁:ora serrata ●白内障:cataract ●硝子体混濁:vitreous opacity●剝離した網膜が隆起(→)として確認できる.加齢による裂孔原性網膜剝離と比べて,丈が低いことが特徴である. ●周辺部の網膜を観察するため,強膜上から眼球を圧迫して眼底検査を行うこともある.●白内障や硝子体混濁などを合併しており眼底の観察ができない場合は,超音波Bモードなどが有用となる.●網膜剝離では,視野欠損や視力低下がみられる〔p.262〕.●裂孔原性網膜剝離ではこれらに加えて,初期に飛蚊症や光視症が生じることがある.●網膜剝離の診察で最も重要なものは,散瞳薬を用いた眼底検査である.●散瞳薬を用いることで眼底の周辺部まで確認でき,裂孔や円孔の位置,数を把握網膜疾患と硝子体病変●裂孔や円孔の形成により飛蚊症〔p.272〕が,また,網膜が剝がれる刺激により光視症〔p.272〕がみられる.症状裂孔原性網膜剝離●網膜の上方の周辺部に大きな裂孔が確認できる.裂孔は馬蹄形をしていることが多い.●剝離している網膜部位がヒダとして●硝子体手術の良い適応である.●格子状変性〔p.132〕の中に2つの円孔が形成され,これにより網膜剝離が生じている.剝離部位133An Illustrated Reference Guide 進行する視野欠損 症状 裂孔や円孔,剝離を確認する 眼底所見裂孔・円孔の形成鼻側視神経乳頭飛蚊症光視症加齢による裂孔原性網膜剝離近視による裂孔原性網膜剝離格子状変性円孔耳側黄斑裂孔視野欠損●剝離の進行に伴い,剝離部位に相当する視野の欠損が生じる.●剝離の好発部位は耳側上方のため,視野欠損は下方から広がっていくことが多い.できる.初期剝離部位視力低下・全視野欠損●剝離部位が徐々に広がるとともに視野欠損も広がり,黄斑部に達すると急激な視力低下を生じる.●放置すると失明に至る.馬蹄形の裂孔確認できる(→).進行期

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