病みえ11-2

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●脱臼：dislocation　●亜脱臼：incomplete dislocation／subluxation　●大腿骨寛骨臼インピンジメント（FAI）：femoroacetabular impingement　●大腿骨頭壊死症（ANF）：avascular necrosis of the femoral head●変形性股関節症は，原因が明らかでない一次性と，何らかの疾患・病態に続いて発症●変形性股関節症の画像診断は，股関節のX線正面像を基本に行われる．●下記のような原疾患に続発するもの●日本では二次性が大半を占め，特に寛骨臼形成不全や発育性股関節形成不全（DDH）〔p.168〕による股関節の亜脱臼，脱臼によるものが多い．●近年，変形性股関節症の一因として，大腿骨寛骨臼インピンジメント（FAI）〔p.420〕の●原因が明らかでないもの（重量物取り扱い作業，肥満，加齢■Perthes病〔p.164〕■大腿骨頭壊死症〔p.160〕●そのため，荷重時に大腿骨頭が亜脱臼しやすい．●亜脱臼により負荷のかかった荷重面の軟骨が変性・摩耗する．●寛骨臼形成不全（DDHの遺残変形を含む）では，大腿骨頭に対する寛骨臼縁の被覆が浅い．変形性関節症（roof osteophyte）関節裂隙の狭小化●荷重部の関節裂隙は狭小化している．●骨頭側および寛骨臼側の両方に，軟骨下骨の骨硬化像や骨棘形成などの変化が認められる．変形性股関節症●骨硬化像や骨棘形成が著明になり，寛骨臼底は二重底（double floor）となる．広範囲消失●軟骨下骨は接触し，骨頭や寛骨臼に骨硬化像や骨囊胞が認められる．一部消失●関節裂隙は狭小化するが，●関節裂隙が保たれている．●寛骨臼形成不全を合併しX線像417An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる 二次性のものが多い 原因・病態 関節裂隙の狭小化 X線像左股関節正面像する二次性に分けられる．関与が注目されている．■寛骨臼形成不全〔p.168W〕■発育性股関節形成不全（DDH）〔p.168〕■大腿骨寛骨臼インピンジメント（FAI）〔p.420〕■外傷（脱臼〔p.345〕，骨折）などなどに関連）軟骨下骨の骨硬化像本来の寛骨臼底臼底の骨増殖（二重底）骨棘形成キャピタルドロップできる．初期股関節症狭小化あり軟骨下骨の接触はない．狭小化あり● X線像，特に関節裂隙の狭小化の程度などにより，変形性股関節症の病期を判定（capital drop）ペルテスルーフオステオファイトダブルフロアー変形性股関節症の分類一次性股関節症寛骨臼形成不全に伴う変形性股関節症の発症機序発症前寛骨臼縁の被覆が浅いX線像からみた病期の進行過程病期関節裂隙前股関節症正常ていることもある．正常（模式図）二次性股関節症変形の進行骨頭の亜脱臼進行期股関節症一部消失軟骨下骨の骨硬化骨囊胞臼底の骨増殖多い荷重面の関節軟骨の変性・摩耗骨棘形成骨囊胞末期股関節症広範囲消失骨棘形成二重底