病みえ11-2
14/28

●腱板断裂/肩腱板断裂:rotator cuff tear ●腱板:cuff /musculotendinous cuff /rotator cuff  ●有痛弧徴候:painful arc sign ●インピンジメント徴候:impingement sign ●肩峰骨頭間距離(AHI):acromiohumeral interval ●肩峰:acromion ●棘上筋:supraspinatus ●上腕骨頭:head of humerus/humeral head ●関節窩:glenoid cavity ●上腕骨:humerus ●鎖骨:clavicle ●肩甲骨:scapula/shoulder blade ●棘下筋腱:infraspinatus tendon ●小円筋腱:teres minor tendonAn Illustrated Reference Guide●凍結肩〔p.109〕と異なり,肩関節の可動域制限や拘縮は軽度であり,自動運動に制限●腱板は,加齢に伴う退行変性〔p.410W〕により断裂をきたしやすく,上方の棘上筋腱●断裂の程度により,完全断裂(全層性断裂)と不完全断裂(部分断裂)がある.●腱板断裂では,三角筋の作用により上腕骨の上方化(大きな●上腕骨の上方化や筋の協調が十分でないことなどから,挙上の途中で肩峰と腱板(の断端)が衝突し,疼痛が生じる(肩峰下インピンジメント症候群).●腱板(棘上筋腱のみ図示)は上腕骨頭の位置を安定的に保●筋の協調(図では三角筋との協調)や肩峰下滑液包の緩衝により,挙上はスムーズに行われ,肩峰と腱板は衝突しない.112S46.0➡腱板断裂を考える.●X線像で,肩峰骨頭間距離(AHI)の狭小化がみられ,MRIや超音波検査で,腱板断裂の所見がみられる.治療●年齢や原因などにより治療方針が異なる.●多くの場合まず保存療法を行い,改善がみられない場合は手術療法を行う.腱板〔p.101〕の断裂により,疼痛と断裂した筋の筋力低下を生じる疾患.上肢の外転(側方挙上)の途中で肩に疼痛を生じる.があっても他動運動は制限されないことが多い.の断裂が最も多い.腱板(棘上筋腱)棘上筋関節窩肩甲骨〈腱板の退行変性〉intro.MINIMUM ESSENCE❶中高年以降に好発する. ❷肩の疼痛,肩こり,脱力がみられる. 〈運動時痛,安静時痛,夜間痛〉❸有痛弧徴候,インピンジメント徴候,外転・外旋・内旋の筋力低下がみられる. 肩峰と腱板が衝突 病態腱板修復術 〔p.115〕直視下または関節鏡視下で行われるが,近年では関節鏡視下手術が多い.関節鏡視下手術では肩峰下除圧術を施行した後,スーチャーアンカーを用いて腱板断端を上腕骨に縫着する.棘上筋上腕骨スーチャーアンカー+αもっとわかる肩甲骨正常肩峰肩峰下滑液包三角筋三角筋下滑液包上腕骨頭上腕骨肩峰肩峰下滑液包外転(側方挙上)持する作用をもつ.腱板断裂(棘上筋腱の完全断裂)上腕骨の上方化肩峰と腱板の衝突(インピンジメント)疼痛監 修伊藤 陽一腱板断裂外転(側方挙上)断裂や断裂が長期化したときに多い)が生じやすい.rotator cuff tear腱板断裂(肩腱板断裂)

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る