病1-6版_web立読み
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●切除不能(UR):unresectable ●膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN):intraductal papillary mucinous neoplasm ●粘液性囊胞腫瘍(MCN):mucinous cystic neoplasm01230●5年生存率は6~7%と極めて予後不良な癌であるが,早期診断され根治切除が可能であれば,5年生存率は15%になる.●2000年以降,化学療法〔p.448〕の急速な普及により,切除例・●高齢者に多く,発症年齢のピークは60歳代である.●罹患数と死亡数の値が近似しており,極めて予後●膵癌は膵頭部が最多である.十二指腸●特に糖尿病は膵癌患者の半数以上に認められるため,糖尿病の治療開始前には,まず膵癌の除外を行うことが重要となる.●膵癌の明らかな原因は不明であるが,膵癌組織では高頻度にK-rasやp53の遺伝子異常が確認されている.累積生存率4初期治療開始からの経過時間胆道・膵臓疾患膵癌●膵癌●遺伝性膵癌症候群(遺伝性膵炎,家族性腺腫性ポリポーシス〔p.222〕, ポイツ Peutz-Jeghers症候群〔p.225〕など)●糖尿病〔病③p.12〕●肥満〔病③p.126〕●慢性膵炎〔p.426〕●膵囊胞(特にIPMN〔p.452〕,MCN〔p.453〕など)●遺伝性膵炎●歯周病●喫煙●大量飲酒●そのため,危険因子を複数もつ患者に対しては,血液検査や腹部超音波検査などを定期的に行うことが望ましい.439An Illustrated Reference Guide35,00030,00025,00020,00015,00010,0005,0001990ʼ952000資料:国立がん研究センターがん対策情報センター「がん登録・統計」(人)40,000ʼ052010ʼ15ʼ172061.219.51.0 .8.6.4.20.0日本膵臓学会:膵癌登録報告2007.膵臓 2007;22(1):e39,45より改変40日本膵臓学会:膵癌登録報告2007.膵臓 2007;22(1):e85より改変●この頻度は以前の膵臓の区分(膵体尾部を2等分した線で膵体部と膵尾部を分類6080100(%)切除不能例:2001-2004:1991-2000:1981-19902区分以上〜全体癌10.2不明 1.1(年後)5年々右肩上がりに増加疫学●近年,膵癌の年間死亡者数は35,000人以上に上り,年々増加している.臓器別にみた悪性新生物の死因(2017年)では,男性で5位,女性で3位となっている.膵頭部が最多膵癌の分類と占拠部位の割合●膵臓は膵頭部,膵体部,膵尾部の3つの部位に区分される.上腸間膜静脈と門脈の左縁で,膵頭部と膵体尾部を分ける.スクリーニングの参考にする危険因子●膵癌は初期症状に乏しく,早期診断が難不良の疾患である.死亡数と罹患数の年次推移さらに膵体尾部は大動脈左縁で膵体部と膵尾部に分けられる.膵体尾部門脈膵膵体部膵尾部体部膵頭部上腸間膜静脈上腸間膜動脈しい.5年生存率は癌の中で最も低い生存率●膵癌は早期発見が困難なため,診断時に約70%が切除不能である.切除不能例ともに生存期間は改善されてきている.切除例と切除不能例における生存率切除例:2001-2004:1991-2000:1981-1990膵尾部癌 8.0膵体部癌膵頭部癌:死亡:罹患する)におけるものであることに注意する.家族歴合併疾患嗜好(年)ジェガース

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