薬4-1版_立ち読み
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●服用してすぐに溶けるか徐々に溶けるか,胃で溶けるか腸で溶けるかなどの観点で分類できる.●糖でコーティングされているか高分子でコーティングされているか,薬物が層状に圧縮されているか有核状になっているかなどの観点で分類できる.●服用時に水が必要か否か,服用後は自然に崩壊するかかみ砕くのかなどの観点で分類できる.説明DLR●即放性製剤●放出制御型製剤 (徐放性製剤,腸溶性製剤,速崩壊型製剤,時限放出型製剤など)●素錠●糖衣錠●フィルムコーティング錠●多層錠●有核錠●口腔内崩壊錠●チュアブル錠●発泡錠●分散錠●溶解錠代表例●同じアルファベットでも異なる意味をもつことがある.例えばRはデパケン®Rでは持効性(Retard)という意味で用いられているが,インスリン製剤のヒューマリン®R〔薬②p.43〕などでは速効型(Rapid),抗菌薬のビオフェルミンR®〔薬③p.20〕などでは耐性(Resistance)という意味で用いられている.分類方法服用方法〔p.219〕語源形態〔p.220〕商品名の例(一般名)タケプロン®OD(ランソプラゾール)アムロジン®OD(アムロジピンベシル酸塩)ベイスン®OD(ボグリボース)アリセプト®D(ドネペジル塩酸塩)ハルナール®D(タムスロシン塩酸塩)ムコソルバン®L(アンブロキソール塩酸塩)アダラート®L(ニフェジピン)ミケラン®LA(カルテオロール塩酸塩)ユニフィル®LA(テオフィリン)デパケン®R(バルプロ酸ナトリウム)ヘルベッサー®R(ジルチアゼム塩酸塩)ニトロール®R(硝酸イソソルビド)アダラート®CR(ニフェジピン)ボルタレン®SR(ジクロフェナクナトリウム)ベザトール®SR(ベザフィブラート)放出特性〔p.267〕words & terms即放性製剤 〔p.218〕有効成分の放出性を調節していない製剤.放出制御型製剤 徐放性製剤 〔p.218〕持続的に有効成分を放出する製剤〔p.268〕.腸溶性製剤 〔p.218〕有効成分を胃で放出せず,主に小腸・大腸で放出する製剤〔p.270〕.速崩壊型製剤 〔p.218〕唾液や少量の水によって速やかに崩壊する製剤.口腔内崩壊錠〔p.219〕などが含まれる.時限放出型製剤 〔p.218〕有効成分の放出性を目的に応じて調節した製剤.徐放性製剤,腸溶性製剤,速崩壊型製剤,時限放出型製剤などが含まれる〔p.267〕.〔p.218〕治療上必要な時間帯に有効成分を放出する製剤.〔p.268〕商品名【Ca拮抗薬】●アムロジピンベシル酸塩:アムロジン,ノルバスク 【プロトンポンプ阻害薬】●ランソプラゾール:タケプロン 【コリンエステラーゼ阻害薬(ChE阻害薬)】●ドネペジル塩酸塩:アリセプト 【LT受容体拮抗薬】●モンテルカストナトリウム:シングレア,キプレス 【高リン血症治療薬】●スクロオキシ水酸化鉄:ピートル ●炭酸ランタン水和物:ホスレノール 【トリプタン製剤】●ゾルミトリプタン:ゾーミッグ 【細胞増殖シグナル阻害薬(mTOR阻害薬)】●エベロリムス:アフィニトール➡Pharmacology vol.4 : An Illustrated Reference Guide218ODLACRSROral Disintegration/Orally Disintegrating tabletDisintegration/Oral DisintegrationLong ActingRetardControlled ReleaseSlow ReleaseSustained ReleaseSUPPLEMENT医薬品名についているアルファベット●医薬品の商品名には,末尾にアルファベットがついているものがある.これらは口腔内崩壊錠や徐放性製剤など製剤の性質を補足していることが多い.次に例を示す. 様々な分類方法がある 錠剤の分類方法●錠剤には次のように様々な分類方法がある.本章では服用方法による分類と,形態による分類について詳しく取り上げる.剤形記号口腔内崩壊錠徐放性製剤

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