薬みえ3-2
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●ピロリ菌感染は減少傾向だが,NSAIDs使用例は増加しており,長期NSAIDs使用例では●狭窄,出血,穿孔などの合併症がある場合は,救急処置を行ってから薬物治療を行う.words & terms急性胃炎 急性胃粘膜病変(AGML) びらん性胃炎慢性胃炎 Pharmacology vol.3 : An Illustrated Reference GuideNSAIDsの使用や,ストレス,アルコールなどが原因で,粘膜筋板よりも表層の胃粘膜に炎症性変化をきたした病態.〔p.6〕種々の誘因によって胃粘膜に急性の炎症性変化をきたした疾患の総称.厳密には病理学的な概念で,「潰瘍を含まない粘膜筋板までの病変」を指す.よく似た概念に急性胃粘膜病変(AGML)があるが,AGMLは内視鏡的所見(びらん,潰瘍,出血など)を重視した概念である.臨床上は,急性胃炎のうち重症なものをAGMLとよぶ傾向がある.●●●●●●●●●病態生理病態生理病態生理●●●●●●症状・所見症状・所見症状・所見●●●心窩部痛心窩部痛心窩部痛心窩部痛心窩部痛心窩部痛●●●〔p.220〕突発する心窩部痛,悪心・嘔吐などの上腹部症状を伴い,内視鏡検査で胃粘膜を中心に多発性のびらんや,潰瘍,出血を認める病態.原因としてはNSAIDsが最多で,他にストレスやアルコール,ピロリ菌感染などがある〔病①p.104〕.●●●●●●●●●合併症合併症合併症●●● ● ● ● ● ● ●治療・管理治療・管理治療・管理〔p.6〕組織学的または形態学的に,胃に慢性の炎症細胞浸潤や固有胃腺の萎縮を認める病態.急性胃炎と同様,厳密には病理学的な概念である.症状が類似した機能性ディスペプシア〔p.57〕とは,器質的病変を認める点で区別される.原因の約8割がピロリ菌〔p.220〕感染で,その他に自己免疫性や薬剤性のものがある.所見によって表層性胃炎,萎縮性胃炎,肥厚性胃炎に分類される.萎縮性胃炎は胃がんの発生母地となるため,定期的な観察が必要である.●●●●●●略語●非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):non-steroidal anti-infl ammatory drugs ●プロトンポンプ阻害薬(PPI):proton pump inhibitor ●カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB):potassium-competitive acid blocker ●H2受容体拮抗薬(H2RA):histamine-2 receptor antagonist/blocker ●急性胃粘膜病変(AGML):acute gastric mucosal lesion【補足事項】Minimum EssenceMinimum EssenceMinimum EssenceMinimum EssenceMinimum EssenceMinimum Essence疫学・好発疫学・好発疫学・好発●●●潰瘍合併に注意が必要である. ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●検査・診断検査・診断検査・診断●●●上部消化管内視鏡検査上部消化管内視鏡検査上部消化管内視鏡検査上部消化管内視鏡検査上部消化管内視鏡検査上部消化管内視鏡検査経過・予後経過・予後経過・予後●●●貧血貧血貧血ピロリ菌ピロリ菌ピロリ菌ピロリ菌ピロリ菌ピロリ菌NSAIDsNSAIDsNSAIDs除菌療法除菌療法除菌療法除菌療法除菌療法除菌療法PPIPPIPPIPPIPPIPPIPPP---ピロリ菌感染ピロリ菌感染ピロリ菌感染+αもっとわかる34病❶p.106監修:鈴木 英雄消化性潰瘍消化性潰瘍

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