薬みえ2-2
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●アトピー性皮膚炎の治療で使用する薬には,炎症反応を抑制する薬,保湿剤,瘙痒対策の薬がある.●乳幼児・小児では短期間で効果が現れやすいことに注意し,皮疹の軽快に合わせてランクを調節する.●アトピー性皮膚炎においてはステロイド外用剤が第一選択ではあるが,ステロイド忌避の患者やステロイドを減量すべき患者などに対しては,タクロリムス軟膏〔p.501W〕やデルゴシチニブ軟膏〔p.501W〕を使用する場合もある.重症●亜鉛華軟膏●中等症以上の難治例には,シクロスポリン〔p.327〕やJAK阻害薬(バリシチニブ,ウパダシチニブ,アブロシチニブ)〔p.333〕の内用剤,生物学的製剤(デュピルマブ〔p.434〕,トラロキヌマブ,ネモリズマブ〔p.501W〕)の皮下注射を用いることがある.●H1受容体拮抗薬の中では,副作用(特に眠気)の観点から,第二世代が第一選択となる.●本章では,ステロイド外用剤を中心に解説する.●毛細血管拡張●潮紅●緑内障●ステロイド外用剤は,薬効の強さによりランク付けされている.●速やかに炎症を抑制して寛解導入し,かつ副作用を最小限に抑えるために,皮疹の重症度と部位に見合ったランクのステロイド外用剤を選択する.●プレドニゾロン●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル●クロベタゾン酪酸エステル●ヒドロコルチゾン酪酸エステル●デキサメタゾン吉草酸エステル●ベタメタゾン吉草酸エステル●ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル●ジフルプレドナート●ジフルコルトロン吉草酸エステル●クロベタゾールプロピオン酸エステル●ジフロラゾン酢酸エステル●顔には原則的にmediumクラス以下を使用●乾燥および軽度の紅斑,鱗●中等度までの紅斑,鱗屑,●高度の腫脹,浮腫,浸潤,ないし苔癬化を伴う紅斑,丘疹の多発,高度の鱗屑・痂皮の付着,小水疱,びらん,多数の掻破痕,痒疹結節が主体●ランクⅡで効果が十分でない場合に,その部位に限局して使用を考慮軽症中等症商品名【副腎皮質ステロイド】●プレドニゾロン:プレドニゾロン(軟,ク) ●プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル:リドメックス(軟,ク,ロー) ●クロベタゾン酪酸エステル:キンダベート(軟),クロベタゾン酪酸エステル(軟,ク,ロー) ●ヒドロコルチゾン酪酸エステル:ロコイド(軟,ク) ●デキサメタゾン吉草酸エステル:ボアラ(軟,ク) ●ベタメタゾン吉草酸エステル:リンデロン-V(軟,ク,ロー),ベトネベート(軟,ク) ●ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル:アンテベート(軟,ク,ロー)➡Pharmacology vol.2 : An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる500 ステロイド外用剤が中心 アトピー性皮膚炎の治療薬 重症度と部位に見合ったランクを選ぶ ステロイド外用剤代表例●ステロイド外用剤(詳細は次項参照)●タクロリムス軟膏●デルゴシチニブ軟膏●ジファミラスト軟膏●ヘパリン類似物質 ●尿素製剤●ワセリン ●ジフェンヒドラミン ●クロルフェニラミン●フェキソフェナジン ●ロラタジン ●レボセチリジン ●ビラスチン強い薬剤を長期間連用ステロイドの局所的副作用の発生ランクざステロイドの主な局所的副作用しゅさよう●酒皶様皮膚炎●皮膚萎縮●多毛●感染症●痤瘡※適切に使用すれば全身的な副作用は少なく,安全性は高い〔p.157〕.「ステロイドは怖い」と思われる人もいると思いますが,ステロイド外用剤は,正しく使えば副作用の可能性は少なく,炎症の抑制に最も効果的な薬剤です.薬剤例目的副腎皮質ステロイド免疫抑制薬〔p.325〕JAK阻害薬〔p.333,393〕PDE4阻害薬炎症反応の抑制スキンケア保湿剤(皮膚の保湿)抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)〔p.373〕瘙痒対策弱すぎる薬剤治らない炎症が遷延(寛解導入できない)皮疹の重症度による使い分け屑が主体少数の丘疹,掻破痕が主体薬物第一世代第二世代肌がぺらぺらに(皮膚萎縮)適したランクの薬剤を選択Ⅴ:weakⅣ:mediumⅢ:strongⅡ:very strongⅠ:strongest病⓮p.85アトピー性皮膚炎治療薬

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