薬みえ2-2
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●血中ACTH,コルチゾール測定 ●血清脂質測定●頭部MRI,心電図 ●骨密度測定●骨X線撮影●糖質コルチコイドの減量を徐々に●食事指導,禁煙など●ビスホスホネート,●糖質コルチコイドの投与時には,内因性の視床下部-下垂体-副腎系は抑制される.●短期間の投与であれば,中止により視床下部-下垂体-副腎系の機能はすぐに回復するが,長期投与の際には突然の中止や急激な減量をすると次のような機序で急性の副腎不全〔p.173〕をきたし,様々な症状がみられる.これを離脱症候群という.内分泌系の疾患と薬●血圧低下●発熱●悪心・嘔吐●関節痛●全身倦怠感●頭痛ネガティブ・フィードバック模式図副腎皮質ホルモン●通常,生体内の視床下部-下垂体-副腎系はネガティブ・フィードバックにより一定に保たれている〔p.156〕.病態❸❷❷❶̶●PPI,H2受容体拮抗薬,●食事療法(食塩制限など)●降圧薬●補液,昇圧薬●ステロイド投与●食事療法●脂質異常症治療薬●ビスホスホネート,●簡易認知機能検査など●採血(白血球数,β-D-グルカン,CRP),胸部X線撮影 など●採血(Hbなど),便潜血検査,●血圧測定●人ごみを避ける,うがい・手洗い●ときに抗真菌薬などの予防投与●NSAIDsの中止(可能な場合)●PPI(NSAIDs併用の場合)●食事指導3ヵ月〜●食事療法●経口血糖降下薬,インスリン●精神科受診●睡眠導入薬・向精神薬●抗菌薬,抗真菌薬,●血糖,HbA1c,尿糖*いずれの場合も,糖質コルチコイドの減量が症状の改善につながるが,減量の可否は原疾患の経過による.●食事指導●糖尿病合併の場合,治療の検討Pharmacology vol.2 : An Illustrated Reference Guide略 語●副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH):corticotropin-releasing hormone ●副腎皮質刺激ホルモン(ACTH):adrenocorticotropic hormone ●超低比重リポ蛋白(VLDL):very low-density lipoprotein ●C反応性蛋白(CRP):C-reactive protein ●プロスタグランジン(PG):prostaglandin+αもっとわかる165CRHACTHCRHACTHPG製剤,粘膜保護薬CRHACTH* 突然の中止で起こる 離脱症候群促進抑制正常視床下部下垂体前葉コルチゾール副腎皮質予防行う.活性型ビタミンD3製剤,ビタミンK製剤コルチゾール❸副腎皮質 の萎縮糖質コルチコイド❶長期投与後に突然中止する.❷血中糖質コルチコイド濃度低下によりネガティブ・フィードバックが解除される.❸しかし萎縮した副腎皮質からはコルチゾールが十分に産生できず急性副腎不全となる.*下垂体からのACTHの分泌不全も同時にみられる.対策・治療*抗ウイルス薬などなど活性型ビタミンD3製剤,ビタミンK製剤糖質コルチコイドの長期投与時血中糖質コルチコイド濃度❶糖質コルチコイドを投与する.❷血中濃度上昇によるネガティブ・フィードバックが起こり,視床下部-下垂体-副腎系は抑制される.❸この状態が長期間続くことにより副腎皮質のコルチゾール産生部位は萎縮する.検査上部消化管内視鏡離脱症候群コルチゾール❶突然の中止糖質コルチコイド出現時期〜1,2ヵ月〜数日

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