薬1-2版_立ち読み
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H2OK+K+K+K+K+H2OH2O●水・溶質を大量かつ非調節性に再吸収する.●濾過されたグルコースとアミノ酸のほぼ100%を再吸収する.●有機酸分泌機構があり,多くの利尿薬もここから尿細管腔内に輸原尿腎・泌尿器系の疾患と薬尿−−●浸透圧差による水の受動的再吸収.●水の透過性がほとんどなくなる.ヘンレループ●Na+/K+/2Cl−共輸送体により,近位尿細管に次ぐ量のNa+再吸収が行われる.●Na+/Cl−共輸送体により,Na+再吸収が行われる.利尿薬4〜8%太い上行脚2〜5%●アルドステロンは集合管に存在するミネラルコルチコイド受容体(MR)と結合することで,上皮型Na+チャネル(ENaC)と血管側のNa+,K+-ATPase,管腔側のK+チャネルを増加させ,Na+再吸収とK+分泌を促進する.●最後の再吸収部位として,体液量の厳格な調節と最終的なNa+,K+濃度の決定に関与している.管腔K+チャネルバソプレシンバソプレシンV2受容体(V2R)●抗利尿ホルモンであるバソプレシンは,アクアポリン(AQP2)を管腔側の細胞膜へと移動させ〔p.437〕,水の再吸収を促す.酸有機酸H2OH2ONa+Cl−アミノNa+Cl−Na+Cl−Na+Na+Na+ATP asePharmacology vol.1 : An Illustrated Reference Guide425ENaCAQP2MR 部位によって機能が大きく異なる 尿細管各部位の働き・特徴●尿生成をするうえで,尿細管の部位ごとに機能が異なる.●まず近位尿細管において,グルコースやアミノ酸をはじめ,体内に必要な物質の大半の再吸収を済ませる.●その後ヘンレループの下行脚では水が再吸収され,上行脚〜遠位曲尿細管ではNa+を中心とした物質が再吸収される.●最後に,集合管でホルモン(アルドステロン,バソプレシン)による水・電解質の最終調整が行われる.血流近位尿細管細い下行脚細い上行脚遠位曲尿細管集合管送される.主細胞アルドステロン図では説明のため尿細管のループ構造を縦に伸ばしています.機能・特徴間質医師水の再吸収(++)浸透圧に応じて水は再吸収される〔p.426〕.(−)水はほとんど再吸収されない.(+)〜(±)バソプレシンの量によって変動する.排泄されるNa+は濾過量の1%以下グルコース略 語●ミネラルコルチコイド受容体(MR):mineralocorticoid receptor ●上皮型Na+チャネル(ENaC):epithelial sodium channel ●バソプレシンV2受容体(V2R):vasopressin V2 receptor ●アクアポリン(AQP):aquaporinNa+の再吸収率60〜70%15〜25%

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